南仏の旅、最後はマルセイユに滞在しました。最大の目的はル・コルビジェが設計した集合住宅ユニテ・ダビタシオンを訪れる事でした。現在1フロアがホテルとして利用されていて、その一室に宿泊する事ができました。泊まったのはうなぎの寝床の様な小さな部屋でしたが、コルビジェの寸法感覚を身を持って体験する事ができました。ちなみに有名なメゾネット住戸は、パリの建築・文化財博物館で原寸で再現されています。特に興味深く感じたのは、ピロティや屋上など公共空間のデザインでした。建物内部にも、小さな商店や本屋、展示会場などがあり、そこかしこに住民同士のコミュニケーションが産まれています。集合住宅だからこそできる事、その魅力を目の当たりにしました。
最終日には、今年オープンしたばかりのヨーロッパ地中海沿岸文明博物館にも立ち寄りました。美術館の文字表記はフランス語とアラビア語。異国文化が入り交じる港街ならではの展示空間でした。